明らかな浪費で自己破産
自己破産をする理由にはいろいろあります。生活苦、病気、障害者の扶養、保証債務、リストラ、減給など、挙げれば切がないと思います。
自己破産をするには、多くの借金を抱えて返済が不能になっていることが必要ですが、その多くの借金を抱えることになった理由によっては、免責を受けて借金をゼロにすることができないことがあります。
自分の欲望のままに高価なブランド品を買いあさったり、高級クラブに通い詰めたり、旅行に行きまくったりと、こうした遊興にお金がないにもかかわらず借金をして行った場合には、まさに自分本位の借金としか言いようがないと思います。
明らかな浪費でも自己破産をして免責が認められるというなら、ばんばん借金をしてぱっと使い、挙句の果てに自己破産という人が急増しそうですよね。
それこそ、貸金業者からすれば、詐欺だとしか言いようがないと思います。初めから返済する気がないのに、浪費に浪費を重ねていれば、それを詐欺だと言われても仕方がないと思います。
明らかな浪費が原因となる場合の借金については、免責を認めないというのが基本になります。これを認めてしまえば、返済意思のない借入れを増長しかねませんので当然ですよね。
ただ、明らかな浪費で作った借金の場合でも、本人が反省していると裁判所が認めれば、免責を許可するのが普通です。
まったく反省が見られず、改善の目途がないという場合には免責を受けることはできませんが、それを裁判所で見抜くことは不可能で、一般的には明らかな浪費が原因で借金を増やしたとしても、免責を受けられると思います。
個人的には、免責の審査をもう少し厳しくしたほうが良いと思いますが、その人の再生への道を考えれば、今ぐらい緩くても仕方がないのかもしれません。