社会保険証がカードになって
今の社会保険証はカードタイプであり、扶養家族や配偶者にも1枚1枚が手渡されています。
でも、数年前までの紙のときには、社会保険証は被保険者にのみ手渡されるもので、扶養者や配偶者は共同で使用するというものでした。
そのため、その人の氏名、生年月日、家族構成がわかりました。家族構成がわかれば、その家計の支出をだいたい見当することができ、貸付審査にはとても重宝したものです。
さらに、その会社で何番目に発行されたものなのかもわかりました。そのため、1番ならその会社の経営者、番号が何万というのなら大企業の社員ということなどがわかりました。
このことは非常に貸付審査では重要で、会社の経営者なら自営業者と同じ扱いになり、審査は厳しくなりますし、会社の規模が大きいならそれだけ収入面が安定していると見ることができるのです。
私が消費者金融業者に在籍しているときは、紙の社会保険証からカードタイプへと丁度変わるときでもありました。
そのときに、これは貸金業者泣かせだと社内で話をしていたのです。
社会保険証がカードタイプになることで、確認できる事柄が減ってしまったのですが、それは貸付審査の精度が落ちることを意味しています。
社会保険証がカードタイプになったことが、多重債務者の増加に繋がったかもしれませんね。