武富士が大幅な赤字計上
消費者金融業界が今どれだけ厳しい状況に陥っているのか、なかなか想像できないと思います。
具体的な例がわかりやすいと思いますので、ここでは2008年2月13日に発表された消費者金融大手の武富士の決算見通しについて触れてみましょう。
武富士が発表したところによると、2008年4月から12月の連結決算で最終損益が2143億円の赤字になると言うことです。
さらに、2009年3月期通期の業績予想も2641億円の最終赤字に下方修正しました。ちなみに、前年同期は141億円の黒字でした。
2641億円の赤字というのは、一般人には理解できないほどの大赤字ですよね。桁違いの赤字と言っても良いでしょう。
武富士の前年同期は141億円の黒字だったことを考えると、わずか1年で大幅に経営が悪化したことを示しています。
武富士は今回の赤字修正について、過払い金の返還請求が減らず、その引当金に2143億円を積みましたためとしています。
上限金利の引き下げや景気悪化などの市場環境はある程度は予想できても、過払い金返還請求は予想以上に酷いということでしょう。
この件を見ると、消費者金融業界が抱える1番の問題は、やはり過払い金の返還請求だということが浮き彫りになったと言えます。