明日入金ではなく、今日入金と言わせろと教えられる
私がまだ消費者金融に勤め始めた頃、督促の電話の仕方として先輩から教わったことがあります。
それは、延滞者に督促したときに、「明日入金します」と言わせるのではなく、「今日入金します」と言わせるようにというものでした。
明日でも今日でも、支払うと言っているのだからどちらでも良いと思う人が多いでしょうが、延滞者と今日中の入金を約束することが大切だということでした。
なぜか?
それは、「明日入金します」と「今日入金します」とでは、入金がある確率が全然違うからということでした。
「今日入金します」と今日中の入金約束をした延滞者は、高い確率で入金してくるのですが、「明日入金します」と明日の入金約束をした延滞者は入金するかどうかが疑わしいというのです。
「明日入金します」と言う人は、明日になっても入金しないでまた「明日入金します」と言うことが多く、その次も「明日入金します」と言っていつまでたっても入金してこないことがあるのというのです。
実際、「明日入金します」を言い続けて、1ヶ月以上入金してこなかった延滞者もいました。1ヶ月で20日督促していたとして、20回以上も「明日・・・」と言い続けたことになります。
もはやこの人に約束を守る気はないですよね。最初からその場しのぎで嘘をついていたに過ぎません。
「明日入金します」と言われれば督促担当者はお願いしますとしか言いようがありません。本人が明日支払うと言っているのですか、それ以上突っ込むことはできません。
それでは延滞者が減らないということで、明日ではなく今日入金すると言わせることが大切だということです。今日なら忘れるということはなく、延滞者の支払いに対する意識が高まるということです。