消費者金融大手4社の平成21年3月期連結決算
2009年5月14日に、消費者金融大手4社(武富士、プロミス、アイフル、アコム)の2009年度3月期連結決算が出そろいました。
同日発表された武富士の最終損益が2561億円の赤字(前期は141億円の黒字)に代表されるように、消費者金融業界を取り巻く環境がさらに悪化していることが浮き彫りになりました。
大手4社のうちで赤字になったのは武富士とプロミスで、プロミスは1251億円の赤字(前期は159億円の黒字)になりました。
前年度が100億円を超える黒字だったわけですから、赤字転落だけでも驚きなのですが、両社とも1000億円以上の赤字と、桁違いの赤字になったのは業界関係者には衝撃でしょう。
消費者金融大手4社の経営が悪化した最大の要因は、貸金業法改正による市場の縮小もあるでしょうが、何と言っても高止まりしている過払い金返還請求になります。
武富士の社長は記者会見で、「利息返還請求は減少傾向に転じていない。一番大きな経営の問題だ」とも語ったようです。
消費者金融大手4社は過払い金返還請求のための引当金を大幅に積み増し続けている状態で、一向に減少に転じないことに焦りを感じているのではないでしょうか。
また、大手ですらそんな状況なのを考えれば、中小の消費者金融業者の状態はさらに悲惨だと想像できます。