世の中にはお金を借りたい人が多い
消費者金融で貸付審査を担当しているときに思ったのは、こうもお金を借りたい人が多いのかということです。
消費者金融が活況であった時代では、過剰貸付について世間から散々叩かれていましたが、それでも契約するよりもお断りすることのほうがはるかに多かったです。
私が勤務していた消費者金融業者は大手ではありませんでしたので、融資の申込数としては大手に比べると微々たるものです。
でも、それでも申込の電話が多くて、忙しいときにはお昼休憩もとれないほどでした。
しかも、ほとんどの申込は審査の結果お断りするのです。仕事の内容としてはほとんど無駄だという感じでした。
大手なんかでは、申し込み数が尋常ではありませんので、大きなコールセンターを設立して一括して受付をしているほどですよね。
また、私が勤めていた消費者金融業者では社会保険を持っている人だけでなく、国民健康保険を持っている人にも融資をしていましたが、新聞広告には社会保険限定と大きく載せていました。
どういうことかと言うと、社会保険限定と載せなければ、対応できないぐらいすごい数の申込が入ってしまうからです。
社会保険限定と載せていても、まったく国民健康保険の人からの申込がないわけではありませんでした。
国民健康保険の人にも融資をしていましたが、社会保険と比べて審査が厳しくなりますので、その契約率は大幅に下がります。
国民健康保険の人もOKとして広告を出すと、審査で断る人で溢れてしまい、さらに利益にならない仕事が増えてしまうことになります。
小規模な消費者金融業者ですらそんな状態ですので、世の中には本当にお金を借りたい人が多いのです。