誕生の意義
高度経済成長期に消費者金融業界の最前線で活躍していた人が口を揃えて言うことは、消費者金融が誕生した意義は、資金需給を満たす手段において、時間的な選択肢が用意されたことだそうです。
消費者金融は、お金が一時的に足りない人にお金を貸すという商売になりますが、その本質は時間をお金で買うということだと言うのです。
この時間をお金で買うということは、消費者金融業界が成熟した現代においても、変わっていないと思います。これが、消費者金融に求められたニーズだったのでしょう。
時間をお金で買うと聞いても、さっぱり意味がわからない人もいると思いますが、消費者金融以外でも時間をお金で買うということは存在しています。
例えば、移動手段です。歩いて行けば5時間かかるところを、自動車なら数十分で行きます。普通電車だと3時間かかるが、特急料金を支払えば1時間で行くことができます。
飛行機は運賃が船よりも高いですが、目的地への移動時間は全然違いますよね。飛行機のことで付け足せば、直行便は高くて、乗り継ぎだと運賃が安くなりますよね。
移動手段以外にも、案外時間を買うということを商売にしている業種はいくつもあります。近所にある24時間営業のコンビニエンスストアやファーストフードなんかも、実は時間を買うという商売になるのです。
消費者金融は、申し込みから融資を受けるまで、非常に短時間で行われます。このことは昔も変わりません。
ちょっとお金が足りないというときに即時に対応してくれるということが、消費者金融の魅力であり、誕生した意義なのではないでしょうか。