東京都が「多重債務110番」の結果発表
東京都が東京三弁護士会や東京司法書士会などとともに、2009年3月に実施した無料相談「多重債務110番」の結果が発表されました。
相談件数はたったの2日間で合計447件にもなり、多重債務者問題はまだまだ一向に下火にはなっていないということがわかります。
相談者の住宅ローンなどをのぞいた一人当たりの平均債務額は292万9000円。借入件数の平均は2社になり、最多借入数は7社でした。
借入件数2社というのは、いかに貸金業者やクレジットカード会社が貸し渋っているかが窺えます。
5年から10年前なら借入件数7件なら、優良顧客と考える消費者金融業者もいたほどです。
ただ、借入件数は減っても債務額があまり変わりませんので、債務者の苦しい実情に変化はないということです。
多重債務者の平均年齢は51.8歳で、最年長79歳、最年少は23歳。
最初にお金を借りた理由で最も多かったのは、やはり「低収入・収入の減少」でした。
不況が直撃して、収入が減少したり職を失ったりする人が多いので、それによって返済が苦しくなる人が増えたのが想像できます。
「多重債務110番」は、都が行う「自殺防止!東京キャンペーン“自殺の悩み”特別相談週間」と「ヤミ金融被害防止合同キャンペーン」との連携事業です。
都では、今後も区市町村や関係団体との連携や多重債務相談「東京モデル」の展開を進めるとのことです。