過去に完済した業者がある場合
借入れをした業者とずっと取引をするわけではありません。
1番最初の借入れは10年前のA社から30万円で、A社とは5年ほど前に完済している。
B社とは8年前から取引があるが2年前に完済している。
C社とは2年前からで、現在も債務が残っている。
D社とは7年前に1年間だけの取引で完済したが、3年前にまた取引を再開して現在も取引をしている。
などといったように、初めて借入れをした10年前からすべての業者とずっと取引が続いているわけではない場合が多いです。
このケースでは、現在はC社とD社の2件の借入れになるわけですが、任意整理をするなら過去に完済しているA社とB社に対して過払い金返還請求をするべきです。
現在は10件の借入で500万円の借金がある人がいたとしましょう。収入はありますがとても500万円の借金を返済していくことはできません。
普通に考えれば自己破産か個人再生をするしかないとなります。
しかし、過去に完済している業者があるという場合には、自己破産や個人再生ではなく、まずは任意整理をしたほうが良いでしょう。
すでに完済している業者に多額の過払い金が見つかれば、自己破産や個人再生を回避することができるからです。
少しややこしい話かもしれませんが、要は過去に取引があった消費者金融も含めて債務整理の方向を検討したほうが良いということです。
弁護士や司法書士に依頼したときには、過去に完済したところがないかも当然聞かれるとは思いますが、もし聞かれなかったら自分から申し出るようにしましょう。