武富士、投資家に債務減額求める
2009年11月、消費者金融大手の武富士は転換社債の発行で昨年調達した資金の一部について、事実上、返済の減額や猶予に繋がる条件変更を投資家に求めることを決定しました。
独立系の消費者金融大手と言えば武富士とアイフルですが、すでにアイフルは私的整理に入っており、武富士の動向も注目されていましたが、何とか私的整理は避けられそうです。
武富士は破綻する前に投資家に窮状を訴えることで生き残りを図ろうとしています。過払い利息の返還や金融危機による資金繰りの悪化で、武富士は破綻寸前なのです。
投資家らは武富士の経営悪化に伴う損失を最小限に抑えるため、今回の武富士の提案に応じる可能性が高く、とりあえずは破綻を回避できると見られています。
ただ、武富士の同年9月末の連結有利子負債残高は2983億円と危機的状況にあり、再建の目途も立たないことからいつ破綻してもおかしくない状況です。
大手ですらこのような状態なので、中小の消費者金融業者はどこも破綻状態でしょう。
業界にもっともダメージを与えそうな貸付の総量規制はまだ始まっていません。今からこの状態では、この業界は長くないですよね。
今後は消費者金融というのがなくなり、代わって銀行が個人への貸付を拡大させていくのでしょう。
そう考えると、銀行系を利用していたほうが何かと有利です。融資を受けられるかどうかは返済実績がものを言いますので、今後も便利なキャッシングを利用したいなら、銀行系の消費者金融と取引するのが良いでしょう。