大阪府が貸金業者実態調査実施へ乗り出した
大阪府は2009年11月19日、実態のつかみにくい貸金業界の状況を把握するため、府内の全登録業者と借り手の双方を対象にした大規模な動向調査を始めると発表しました。
被害者団体や業界団体などが実態調査をした例はありますが、都道府県レベルでの本格的な調査は今回の大阪府が初めてとのことです。
2010年6月に改正貸金業法が完全施行され、貸し手と借り手を取り巻く環境が劇的に変わります。
無登録業者が増加して貸金業をめぐるトラブルが多発することも懸念されており、大阪府は業界全体の状況を把握して今後の対策などに活かしていくということです。
大阪府の貸金業対策課によると、府に登録している約410の登録業者にアンケートを実施して、顧客数や貸付の状況を把握するとのことです。
借り手側に対しても500人を目標にアンケートなどで動向調査をするとのことで、登録業者だけでなく、無登録業者の把握にも努めるとしています。
大阪府では平成14年時点の登録業者数は2411業者、平成18年には1097業者、2009年10月には413業者と減少を続けていますが、廃業した元登録業者が隠れて営業しているケースも多く、貸金業界の形態も変化しているとのことです。
貸金業界全体を把握することは多重債務問題を解決するために必要不可欠で、地方自治体もようやく動き始めたといった感じですね。
今後、貸金業者実態調査は全国に広がっていくかもしれません。