大手による寡占状態
消費者金融業界の特徴として、大手による寡占状態が挙げられます。少し前のデータになりますが、大手の消費者金融業者の消費者金融市場における占有率は、なんと7割にもなっていたそうです。
ちなみに、大手の消費者金融とは、武富士、プロミス、アイフル、レイク、アコム、三洋信販、アイクがこのときのデータで用いられた業者になります。
つまり、消費者金融業界は上に挙げた大手7社で、市場の7割のシェアを有しているということで、中小企業には厳しい現実があるということです。
現在、中小の消費者金融業者の廃業が相次ぎ、加速的にその数を減らしている中では、これら大手の消費者金融業者による寡占はさらに進んでいることが予想できます。
また、大手に準大手と呼ばれる消費者金融業者を合わせると、その市場におけるシェアは9割以上にもなるのではないでしょうか。
借り入れ件数が5件もあれば、もう立派な多重債務者だと言われていますが、最初の5件の貸付は大手と準大手の消費者金融業者で占められることになります。
消費者金融を利用しようと思えば、誰だって知名度のある大手からですよね。中小の消費者金融業者から借り始めるという人はいないともいます。
そのため、全ての中小の消費者金融業者は、多重債務者にのみ貸付していることになります。
改正法による上限金利の引き下げで、中小の消費者金融業者は全て廃業すると言われていますが、実のところは貸付の総量規制のほうが原因となるのではないでしょうか。
総量規制をされれば、中小の消費者金融業者にお客が回ってくることはありません。
今後、大手による寡占状態が一層酷くなることが予想できます。