Y田さんの債務整理物語(8)どう債務を整理していくか
■家を守ったまま債務整理するには?
確かに自己破産をすれば、借金は免責されるため今後一切の返済から逃れることはできます。
しかし必死に手に入れた家を手放すことは絶対条件です。
では、マイホームを手放さずに債務を整理するにはどんな方法があるのでしょうか?
まずは債権者と債務者が話し合いをして決める「任意整理」というものがあります。
任意整理は借金の返済が難しくなってしまったときに月々の支払額を減らしてもらったり、期間を延長してもらう方法です。
と、いってもいきなり銀行へ電話して、住宅ローンの支払額を下げてくれと言ってもことはそんな簡単に通用しません。
話し合わなくてはいけないのは、本当に返済を続けられるのか信頼がおける人物なのか、履行の確実性について説明をしなくてはいけません。
これが証明出来ない限り、銀行も消費者金融も納得してはくれないのです。
■司法書士や弁護士は債務整理の専門家
説得するために、一番確実な方法は専門家を間に挟む方法です。
素人が自分だけで今後の収入の見込みや抵当物件のあてなどを説明するのは非常に難しいです。
そこで債務整理に強い司法書士や弁護士に相談することで返済プランを立て、整理の交渉を任せるのが確実です。
司法書士と弁護士の使い分けはこちら
■自宅を残したいのであれば自己破産は選択肢から外す
任意整理は負担を減らすことによって、返済がしやすくなり生活も立て直すことができるいう再生重視の債務整理方法です。
自己破産は財産を全て配当し、代わりに債務をチャラにしてもらう清算重視の債務整理なのでこの点が任意整理と自己破産の大きな違いと言えるでしょう。
どちらを選ぶのが適切化は、ケースによって異なります。
借金額、借り入れている期間、借り入れ件数。
現在の資産の状況、収入状況などによって異なります。
Y田さんは自宅を手放したくないということですから自己破産で清算するのではなく、再生重視の債務整理を選択する必要があります。