【自己破産で借金を清算した例】クレジットカードからの多重債務
Kさん(男性・45歳) 会社員の体験談をご紹介します。
Kさんが20代半ばだった頃、海外旅行へ行くために初めてクレジットカードを作りました。
始めの頃は、ちょっと大きな買い物をするときにクレジットカードを利用するといった一般的な形で、返済に困ったことはありませんでした。
あるとき、父親が倒れたという連絡が入り急遽田舎へ帰ることになりました。帰省費用は10万円ほど掛かります。
給料日の前で、ちょうど大きな買い物をしたばかり。手元にはお金がほとんどありませんでした。
それでKさんはクレジットカードのキャッシング枠で10万円を引き出したのです。
驚くくらい、簡単に10万円を引き出せたことに味を占めたKさん。クレジットカードの魅力に取り付かれ、徐々にクレジットカードの利用が増えていきました。
その後Kさんは会社の同僚と結婚し、マイホームを取得し子供も生まれました。
一見幸せな家庭に見えるものの、実際のところ、家計は火の車。時代はバブルの終焉を迎えた頃で、夫婦は独身時代と同じような金銭感覚のまま贅沢な暮らしをしていたからです。
バブル崩壊で給与は思うように上がらず、家計や小遣いが不足するたびにクレジットカードのキャッシングからお金を引き出し補填する。
いずれその返済のために消費者金融に手を出し、どんどん借金は膨れてしまいました。
この当時、クレジットカード会社、消費者金融、住宅ローンでKさんの借金総額は2500万円もありました。
当時はまだ借金の取立てが厳しい時代。鳴り止まない督促の電話、恐喝するように訪れるサラ金の取立て。
結局、Kさんは弁護士に相談をし、自己破産をすることになりました。住宅を手放し、1から出直すことにしたのです。
今ではKさんはクレジットカードも持たず、質素な生活を送っています。
これからは堅実に、借金をしないように生きていこうと固く誓っているのです。