離婚で自己破産が多い
個人再生の最大の特徴は、住宅ローンが残っている自宅を維持しながら、大幅な債務の減額ができることです。
自己破産では、すべての借金を免除してもらえますが、その代わりに住宅や土地などの財産を所有している場合には、それらをすべて競売に出してお金に換え、それを各債権者に配当しなければいけません。
そのため、自己破産よりも要件が厳しく、さらに債務の一部を弁済しなければいけない個人再生を選択する人の多くは、自宅を守ることが目的で個人再生をすると思います。
ところが、個人再生をして再生計画の認可決定を受けて弁済を始めると、その弁済が終了する前に、離婚をする人が多くいるそうです。
個人再生では同居家族の協力が必要不可欠で、同居家族も贅沢な暮らしをすることができません。それが原因で離婚に至るケースが多いのではないでしょうか。
金のきれめは縁のきれめという言葉があるように、ある意味仕方がないのかもしれません。
離婚された再生債務者は、家族のために自宅を守って個人再生を選択したものの、独り身になればかえって高額な住宅ローンが重荷になるだけです。
個人再生をやめて、自己破産して1からやり直そうという思いを抱くのもわかりますよね。
個人再生から自己破産に移行するケースでは、離婚によるものが多いそうです。家族のために選んだ個人再生が、結果として家族を失うことになるとは、何とも皮肉なことですね。