借金上手は消費者金融からは借りない
消費者金融ではなく身内から借りよう
■閉店するにもお金がかかる
会社を辞め、長年の夢だった雑貨屋を始めたAさん。
初めは順調な滑り出しだったものの、近くに似たような雑貨屋さんが立ち
徐々にお客が減り始め、気付くとアルバイト店員の給与の支払いまで
遅れるようになってしまい、泣く泣く雑貨屋を閉めることにしました。
買掛で仕入れた商品の代金。
陳列棚や様々なディスプレイ用品の支払い。
開店資金として銀行から借りた分の返済。
アルバイト店員への給与の支払い。
滞納している広告費、電話料金、店舗の賃貸料。
お店を閉めると言っても、合計120万円ほどのお金が必要なことがわかりました。
しかし、いままで付き合いのあった銀行もお金を貸してはくれません。
担保もなしに、閉店するためのお金を銀行は貸せないのです。
そうこうしているうちに、督促状や返済を迫る電話が来るようになり
こまったAさんは消費者金融からお金を借りることを思いつきました。
■身内に頭を下げてお金を借りる
消費者金融にお金を借りようと一度は考えたAさんですが
ネットで消費者金融にお金を借り生活が破綻してしまった人の話を知り
これではダメだと思いとどまることにしました。
結局、Aさんは父親に頭を下げてお金を貸してもらいました。
見通しが甘い、商売を舐めているのかと散々小言と嫌味を言われましたが
最後には無利子でお金を貸してくれました。
消費者金融から借金をすれば利息を払うだけでも手一杯。
早晩返せなくなるときがきて、支払いに行き詰っていたでしょう。
そう考えると、嫌味や小言で済むのであれば
頭を下げて身内から借りるのがどれだけ良い選択だったかが分かります。
もし身内からお金を借りる場合には
貸借なのか贈与なのかをはっきりさせておきましょう。
貸借の場合は親戚でも返済の義務がありますし
贈与の場合には金額によって贈与税が発生します。
公的機関から借金できないかを考える
■教育費にはお金がかかる
Bさんの息子さんは真面目で、成績が悪くありません。
しかし折りしも一昨年、Bさんの長年勤めた会社が倒産。
転職するも収入は激減で経済状況が決して良くなかったのです。
そんな背景もあって、Bさんは息子さんがは就職をするものと思っていました。
当然、進学の準備もしていませんでした。
ところが、卒業をする間近になり某有名大学に合格していたことが分かりました。
やはりどうしても勉強したいことがあると、アルバイト代を使って
こっそり受験をしていたのです。
どうしても大学に行きたい、学費はアルバイトでなんとかするからと
必死に頭を下げる息子さんに、Bさんはダメだとは言えませんでした。
しかし、入学金など用意しなければいけない学費は相当なもの。
とても手持ちのお金でなんとかなる金額ではありませんでした。
そこで目についたのが消費者金融のCMでした。
■国の教育ローンがあることを知る
何とかお金を工面すべく、消費者金融を調べていたところ
なんと年利2%でお金を貸してくれる国の教育ローンがあることを知ったのです。
これなら、収入が激減したBでも何とかなります。
結局Bさんは、息子さんが大学に在籍している間は利息分だけの返済をし
息子さんも在学中の学費はほとんどアルバイトで稼ぎました。
残った借金は就職が決まった息子さんが返済することとなり
消費者金融からお金を借りずに教育費を用意することができたのです。
何らかの事情で収入が減ってしまったときには
生活レベルを引き下げることが重要です。
そうしなければ借金は増え続けてしまい、いずれ破綻がやってきます。
Bさんのようなケースを除き、基本的に収入の範囲内で生活をするのが重要です。