調停と言えば
調停と言えば、思い浮かぶのが離婚調停だと思います。離婚調停とは、離婚でもめる夫婦の間に家庭裁判所が入り、話し合いによって両者を和解させようという制度になります。
離婚調停は家庭裁判所で話し合いをすることと言えば聞こえは良いですが、実際にはお金で解決させるための制度だと言っても良いと思います。
まあ、民事裁判自体が、事件をお金で解決しようとするものなので、その性質は変えられませんよね。
ところで調停というのは、お互い違う主張を持つ者同士を、裁判所が介入することで和解させるというものです。
どちらが正しいとか、どちらが間違えているとかというのとは違い、意見の相違によって争う者同士を和解するよう働きかけるのが、調停と言う意味になります。
特定調停では、債権者側には契約した内容で払ってほしいという意見があり、債務者側には返済が厳しくなったので返済方法を変更してほしいという意見があります。
その溝をなんとか埋めようというのが、特定調停になるのです。
離婚調停では両者の意見を聞いた上で調整し、最終的には和解を目指します。それは特定調停の場合でも同じで、債務者と債権者のお互いが歩み寄って和解をしていくことになります。
離婚調停でも特定調停でも、基本的には目指すところは同じなのです。
ただ、離婚調停では和解に至らないことはあまりありませんが、特定調停の場合には和解に至らず、そのまま流れてしまうことが多くあります。
それに、離婚調停では本人同士が出廷して話し合うこともありますが、弁護士が代理人になって出廷するケースも多いと思います。しかし、特定調停の場合には、基本的に出廷するのは債務者本人になります。