解約をチラつかせる
消費者金融業者の回収方法で、解約をチラつかせながら返済を迫るというのは多いと思います。
消費者金融業者から強制解約になると、当然一括請求になります。さらに、個人信用情報機関に強制解約の事実が報告され、他社も含めて今後しばらくは新たな借入れができなくなります。
強制解約になるといわゆるブラックリストに載るということになりますので、当然住宅ローンや自動車ローンなども利用ができなくなります。
また、強制解約での一括請求にも一切応じないと、訴訟を起こされて給与の差押などの強制執行を受けることになります。
解約されると債務者にとっては痛手になることが多いので、それをチラつかせられると請求に応じなくてはならなくなるのです。
消費者金融業者から借金をするときには、金銭消費貸借契約という契約を結びます。
この契約書には期限の利益の喪失についての記載があり、1回でも約定の返済を怠ったときには、期限の利益を失うとなっているのががほとんどです。
1回でも約定の返済を怠ったときには解約となり、直ちに一括して返済しなければならないという意味が、期限の利益の喪失にはあります。
そのため、消費者金融業者は少しでも遅れたら、いつでも強制解約をすることができるようになっているのです。
ただ、解約をして完済させても、消費者金融業者には得がありません。一括返済になると、消費者金融業者の利益となる金利が今後もらえなくなってしまうからです。
消費者金融業者が得をするのは、債務者が金利を長い間払ってくれたときです。そのため、督促のときに口ではすぐに解約をチラつかせても、実際に解約をすることは多くはありません。
もちろん、あまりに不誠実で取引をするのが困難だと思われれば、解約されることは致しかたないことだと思います。