生活保護受給カードを担保にする

生活保護受給カードを担保にする

生活保護法では、生活保護受給カードを担保に金銭を貸付ける行為を禁止しています。これと同じように、国民年金や労災保険年金などを担保に金銭を貸付けることも禁止されています。

しかし、このことを知らない一般消費者が多く、というよりも、普通の人はそんなことは知らないと思います。

借金の返済がどうしてもできないというとき、強面の貸金業者の担当者に、返済ができるまでは生活保護受給カードを預ると言われれば、その通りにしてしまうのもわかります。

貸金業者とすれば、仮に債務者が金策が上手くいかなかったとしても、生活保護受給カードを抑えていればその受給に立ち会えるので、そのときに回収をすることができるというわけです。

これは、国民年金の場合でも考え方は同じです。貸金業者が恐れるのは、知らない間に唯一の収入を手にした債務者が、返済をしないで別のことにお金を使ってしまう、または他社に返済してしまうことなのです。

金策して返済すれば生活保護受給カードは返してもらえるし、返済が遅れているのは自分が悪いから、預けるのも仕方がないと考えてしまうのですが、法律に違反した取立行為を許してはいけません。

こうした貸金業者の違法な要求には、はっきりと断ることが大切です。

しかし、どうしてもその場では断れなかったという人や、すでに貸金業者に生活保護受給カードなどを渡してしまったという人は、弁護士や金融庁に相談しましょう。

今でも生活保護受給カードなどを取り上げるような貸金業者は、かなり悪質であると思われますので、自分１人で何とか取り返そうとするのは危険だと思います。

また、生活保護受給カードを発行している役所に相談するというのでも、良いと思います。