本には書いてあるのは間違い
大きな書店に行くと、債務整理や借金、消費者金融の解説本が数多く棚に並んでいるのを良く目にします。
今は過払い金返還請求の解説本が活況で、この手の本がずらりと広いスペースに並べられているという光景にもよく出会います。
こうした解説本の中味を見てみると、確かに基本的なことは正しいのですが、実際には少しズレていると感じることが多くあります。
自己破産や個人再生などの裁判所での手続きについては、時代とともにどんどん現場はやり方を変化させていますので、解説本が出たときにはすでに違うやり方をしているということも多いと思います。
また、裁判所によってその運用の仕方が微妙に違いますので、実際に自己破産や個人再生をしてみても、解説本に書いてある通りに進行して行くことは少ないかもしれません。
そして、解説本の内容で1番の問題は、一般の貸金業者と悪質な貸金業者との境目が存在していないことです。
悪質な貸金業者とはヤミ金融などの違法業者であり、元々彼らは法律を無視していますので、その悪行振りを貸金業者として紹介するのは、真面目に営業している貸金業者にはかわいそうです。
確かに、登録番号がついている正規の貸金業者の中には、違法業者がたくさん存在しています。違法業者でも正規の貸金業者として簡単に登録できますので仕方ないのかもしれませんが。
もう少し国が責任を持って調査すべきなのですが、どれだけ国が調査に時間をかけても、所詮はイタチゴッコになるだけなので、どうしようもないと思います。
貸金業法の改正によって、今後ますます貸金業者を取り巻く環境は悪化していきます。そうなると、どんどん真面目な貸金業者が廃業して行き、大手か違法業者しか残らないと思います。
大手以外の真面目な貸金業者がなくなれば、解説本に書いてあるような悪質な取立行為が、実際のものになっていくということでしょう。
どの貸金業者を選んだかでその後のキャッシング生活は全然違いますので、解説本に書いてあるような悪質な取立を全く経験していないという債務者も大変多いと思います。