銀行主導の業界再編
貸出上限金利の引き下げや貸付の総量規制といった貸金業に関する法律が改正され、今後段階的にそれらの改正法が施行されていきます。
専門家の中では、消費者金融業者のほとんどが廃業に追い込まれ、残るのは5社程度だと予想する人もいるほど、消費者金融業界は窮地に追い込まれています。
このような法改正や消費者金融業界への暗い見解を背景に、数年前から銀行などの金融機関からの消費者金融業者への資金提供が縮小されています。
消費者金融は大手であれ中小であれ、ほとんどが他からお金を借りて営業しています。しかし、他からお金が借りにくくなっている現状では、資金繰りについても窮地に追い込まれているのです。
すでに大手のプロミスが三井住友ファイナンスグループ、アコムが三菱UFJファイナンシャルグループ、レイクが新生銀行の傘下になり、さらにアコムが三洋信販を子会社するといった業界再編が進んでいます。
さらに、今度は三菱UFJファイナンシャルグループがアコムを完全子会社化すると発表しており、銀行による消費者金融業者の吸収が活発になっています。
消費者金融業界最大手のプロミスやアコムですら将来的な資金繰りの目途が立たない状態であり、こうした銀行に吸収されることでしか生き残る道がないのです。
消費者金融業界大手5社に数えられるそのほかのアイフルと武富士は、まだ独立性を保っていますが、すでに資金を調達する際の金利がプロミスやアコムの2倍以上になっているという報道もあります。
このままの状態でこの2社が生き残れるとは思えず、さらなる銀行の介入があるのではといううわさも聞かれます。
将来的にはすべての消費者金融業者が廃業し、銀行が今の消費者金融業者の役目を担っていくことになりそうですね。