貸金業者は相手が整理屋と知っている
整理屋に債務整理を依頼した多重債務者は、そこが弁護士事務と信じていると思います。整理屋とわかっているのに、わざわざ依頼する人はいませんよね。
整理屋はほとんどが本物の弁護士から名義を借りて営業していますので、一般の人が整理屋だと見破ることはまず不可能だと思います。
ところが、債権者である貸金業者は、介入してきた弁護士が本物なのか整理屋なのかを知っているのが一般的です。荒稼ぎしているような整理屋なら、貸金業界では有名になっていると思います。
貸金業者は多くの債務整理を受けることになりますので、それだけ多くの弁護士さんとやり取りをすることになります。
そうなれば、様子がおかしい弁護士事務所や、明らかに介入件数が多い弁護士事務所は自然とわかるようになります。
実際、私も消費者金融業者でそういった債務整理を担当してきましたが、整理屋のリストを持っていたほどです。
でも、相手が整理屋だとしても、それを債務者に教えることはありません。それは、債務整理をする顧客というのは、借金を通常に返せない人であり、消費者金融業者にとってはあまり良い顧客ではないからです。
親切に、依頼したところは整理屋ですから、正規の弁護士に依頼してくださいとは絶対に言わないのです。
また、整理屋もそのことは重々承知していますので、暗黙の了解というのか、貸金業者に対しても多少おいしい目を見させます。
おいしい目とは、本当は20万円で和解するのが相場のときでも、22万円で和解するということです。損をするのは依頼者だけです。