紹介屋を訴えたい
違法な紹介屋は、スポーツ新聞やチラシなどに、「他店で断られた人でも絶対に貸します」や「１００％融資します」などと、いかにも多重債務者が申し込んでしまいそうな宣伝文句を載せて営業しています。
その甘い誘いに引っかかって電話をしてしまうと、まんまと紹介屋の餌食となってしまうというわけです。
私が消費者金融業者に勤務していたときには、いろいろなお客さんと親しくさせていただいておりましたが、その中には、違法な紹介屋によって破綻させられたという人が何人もいました。
そのうちの１人についてお話します。その人が利用した紹介屋は、手数料が貸付額の６割というとんでもないところでした。
１０万円の融資を受けても、紹介屋に６万円を渡すことになりますので、手元には４万円と１０万円の借金しか残りません。
しかし、どうしても１０万円必要だったことから、その人はなんとその紹介屋で５社も紹介してもらったそうです。しかし、実際に融資が通ったのは３社で、残り２社については駄目でも１万円ずつ払わされたそうです。
その人は、それから２ヵ月後には弁護士に相談して自己破産となってしまいましたが、その際に紹介屋に払った違法な手数料を返してもらえないかと弁護士に相談したそうです。
渋々弁護士がその紹介屋に電話したようですが、案の定、証拠はあるのかと言われてしまったそうです。
それに、その広告に書かれている住所にその紹介屋はなく、電話番号しか実体がないという状態では、訴えることも不可能とのことでした。
紹介屋に限らず、お金が関係するような取引をしたときには、必ず契約書や領収書などの証拠になるものをもらうようにしましょう。
取引する前に、そうしたものをもらえるのか事前確認するのも１つの手だと思います。
