広告媒体会社にも責任がある
新聞やスポーツ新聞、電車内の広告、バス内の広告など、広告媒体はいろいろあると思います。そうした広告媒体では、その広告媒体を保有している会社が広告を管理しているわけではありません。
新聞社や鉄道会社、バス会社は広告をだすスペースを提供しているだけに過ぎず、一般的には広告会社が広告を管理して、広告主との仲介をしているということです。
私が勤務していた消費者金融業者は、スポーツ新聞の金融欄に広告をだしていましたので、広告会社の担当者が頻繁に出入りしていました。
そのころはまだ広告の規制が今よりも厳しくありませんでしたので、私が勤務していた消費者金融業者の広告の横に、ヤミ金融業者の広告がくることも多々ありました。
正規に登録された法律を守って営業している貸金業者と、違法金利で営業しているヤミ金融業者の広告が金融欄には乱立していたということです。
私から見ればヤミ金融業者の広告は明らかでしたので、なぜヤミ金融業者の広告を同じように載せるのかということを、出入りの広告会社の担当者に聞いたことがあります。
そのとき、相手は少し顔を強張らせたようでしたが、広告主がヤミ金融業者かどうかがなかなかわからないからという返事だったのを覚えています。
これはまったくの嘘で、ヤミ金融業者の事務所に行けば明らかに違法業者だということがわかるはずです。
一般の人でもなんとなくわかると思いますし、多くの貸金業者を出入りしている広告会社の担当者がわからないはずはありません。
つまり、広告会社は相手がヤミ金融だろうと何であろうと、広告料さえしっかりと払ってくれればかまわないという態度なのです。
こういった利益至上主義に走る会社は、広告会社だけでなく、あらゆる業界で存在しています。それはその会社にモラルがあるかどうかということなので、それを防ぐ方法はないのかもしれません。