いろいろな貸金業者を利用するのは不利
私は消費者金融業差者で勤務していましたので、いろいろな債務者を見てきました。私が勤務していたところを利用している顧客だけでなく、申込してきた債務者も合わせれば、とても凄い数だと思います。
多くの債務者を見てきたのですが、その中でこれはもったいないなぁと思った債務者は、とにかくいろいろな貸金業者を利用している人でした。
貸金業者はそれこそたくさんありますが、つわものの多重債務者でも15社ぐらいの利用になると思います。
それが、20も30も貸金業者を利用している債務者がたまにいます。借入件数自体は5件ぐらいだったとしても、完済済み債権が20も件30件もあるのです。
そうした債務者はどういった利用をしているかというと、借りては完済して、別の貸金業者に新規で申し込み、そこで借りてまた完済し、また別の貸金業者に新規で申し込むということを繰返しているのです。
借入件数や借入総額が少なければ借りることができるでしょうが、どこも取引期間が浅く、債務者暦は長くても、一向に返済実績がつかないことになります。
つまり、そうした債務者は、いざというときに1社から高額の融資を受けることができませんので、非常に不便なのです。
それに、貸金業者からすれば、長く取引してもらってようやく利益がでるので、そうした借りてはすぐに完済するような顧客はあまり良い顧客とは言えず、金利面や審査面での優遇を受けられない可能性が高くなります。
それに、いざ債務整理をするときになって、すでに完済している債権者も対象となることがありますので、そうしたときには面倒ですし、弁護士費用も高くなると思います。