一応の支払い不能の目安
自己破産をするには、支払い不能であることが条件になります。
しかし、この支払い不能状態というのには明確な線引きがなく、ケースバイケースで裁判所に判断されることになりますので、債務者としてはわかりにくいと思います。
ただ、支払い不能には一応の目安があり、あくまでも目安なので正確なことは言えませんが、参考にはなると思いますので紹介します。
支払い不能の目安としては、全財産を売却して返済に充てても完済できないこと、債権者との交渉で返済方法を緩和してもらっても完済の見込みがないこと、3年程度で完済するのが不可能な場合というのがあります。
さらに、具体的な目安として、借金の総額が毎月の収入の20倍を超えることも支払い不能の目安とされています。
月収20万円の人なら、借金がその20倍の400万円を超えるようだと支払い不能状態と言えるということです。
人にはいろいろな生活スタイルがありますので、借金の総額が毎月の収入の20倍を超えても支払い不能ではない人もいると思います。
ですが、消費者金融業者で勤めていた私の経験から言えば、月収が20万円の人なら借金が300万円もあれば支払い不能状態だと言っても良いと思います。
月収が20万円の人なら、その10倍の200万円ぐらいまでが安全圏で、それを超えるようだとかなり危険な状態だと思います。
月収が40万円ある人なら、その15倍の600万円ぐらいまでなら安全圏であり、月収が60万円ならその20倍の1200万円ぐらいまで安全圏というように、月収が高くなればそれだけその倍率が高くなっていきます。