自己破産すると脅す債務者
消費者金融業者で勤務していたときには、いろいろな債務者と出会う機会がありました。その中で、借金が払えないことを開き直る債務者も少なくありませんでした。
性質の悪い債務者になると、自分が返済をできないことを棚に上げ、何か言えばすぐに自己破産するぞと、こちらを半ば脅迫してくるような人もいました。
自己破すれば債務者にも多少の痛みが生じると思いますが、本当に痛いのは債権者のほうで間違いないと思います。
債務者に自己破産されれば、貸していたお金が戻ってこないということで、貸付額が高額になればなるほど痛手を被ることになります。
それを逆手にとって債務者が自己破産するぞと脅してくるのです。こちらとしては、約束した期日までに約束したお金を入金してもらわなければいけませんが、それを平然と拒否するということです。
「入金が確認できませんがどうしましたか?」
と聞いても、
「うるさい。電話してくるな。次電話してきたら自己破産してやるぞ」
といった感じで電話を一方的に切られてしまうのです。こんな債務者は全体で言えば少ないですが、必ず存在しています。貸金業者に勤務している人や勤務していた人は、これを読んで頷いている人もいると思います。
今は厳しい督促も法律で規制されていますし、結局お金を返すかどうかは、借りた人の気持ち次第ということです。