景気の後退で再び自己破産者が増える
景気が上向きに推移しているときには、一般的には自己破産の申立件数は減少すると言われています。
自己破産は借金が返せない人が申立てる制度になりますので、景気が良ければそれだけ借金を返せない人が少なくなるということでしょう。
自己破産の申立件数は賃金の上昇で減少し、賃金の下降で上昇すると思います。
給料が毎年しっかりと上がっていけば、借金だって怖くはありません。将来の収入が増えるのですから、借金が返せないということはないはずです。
一方、給料が下がると収入に対する借金返済のウエイトが大きくなり、家計が苦しくなります。節約には限界がありますので、給料が下がり続ければいずれは借金が払えなくなり、自己破産をすることになるでしょう。
現在、世界的な景気後退を向かえ、私たちは景気の後退と増税というダブルパンチを食らっている状況です。
さらに、法律で貸金業者に貸し渋りを強制することになりますので、自己破産の申立件数が一層増えるかもしれません。
自己破産の申立件数は、個人再生と過払い金返還請求という2つの債務整理が急増したことによって減少または横ばいで推移しています。
でも、これから5年は、自己破産の申立件数は増加するのではないでしょうか。