高止まり傾向
2008年11月に発表された消費者金融大手の中間決算の発表で、過払い金の返還が高止まりしていることが鮮明になりました。
当初、過払い金の返還請求は、2008年には収束して減少するというのが大方の予想でした。
2006年頃から急激に増加した過払い金の返還請求は、ブームと言えるぐらいにみんなが行いましたので、その勢いも長くは続かないと思われていたのです。
ところが蓋を開けてみると、過払い金の返還請求は増加こそしていないものの、高水準で高止まりしている状態にあるのです。
この消費者金融大手の中間決算の発表では、予想以上に過払い金の返還が多くなるということで、過払い金の返還に充てる引当金を積み増すところもあったほどです。
さらに、この消費者金融大手4社の社長の一人は、大幅に上がることはないが、急に下がることもないと発言し、今後の過払い金の返還に強い警戒感を示しています。
今後も過払い金の返還請求は高水準に推移し、改正貸金業法が完全に施行されても、まだまだ貸金業者の不安が解消されることはないと思います。
このままの水準で過払い金の返還請求が行われれば、体力のない中小零細の貸金業者の倒産は加速すると思います。
倒産する前に請求しなければ損なので、早目に行いたいところですね。
また、銀行の傘下に入った大手の消費者金融業者は資金力の面で心配がありませんので、こちらはゆっくりと過払い金を請求しても大丈夫そうです。