電話に出るまで5分かかる
督促の電話に出るまで5分かかる延滞者がいました。5分と聞くと短く感じるかもしれませんが、電話口で待たされる5分は想像以上に長いです。
この延滞者は筋金入りという言葉がピッタリの債務者で、私が消費者金融に入社する以前からずっと債務者でした。
入金は月に1回あることもあれば、3カ月まったくないこともある債務者で、悪い人ではないのですが、とにかく経済的に困窮していました。
他社にも借金があり、約定どおりの入金や毎月の入金ができないのは、他社へも同じようにいくらか入金していかなくてはならないからです。
この債務者は別に消費者金融からの電話に出たくないというわけではありません。すぐに電話に出られない理由は、この人の性格です。
電話が鳴ってもすぐには出ない性格というのは理解に苦しみますが、そういう人もいるのです。
消費者金融業者は決して暇ではありません。中には暇なところもあるかもしれませんが、一般的には忙しいです。経費を削減して人員を減らせば、どこだって忙しいのは同じですよね。
そんな忙しい中で、5分はイライラします。しかも、毎回5分で電話に出るなら電話をかけてから5分間他のことをしていれば良いですが、たまに早めに出ることもありますのでそれもできません。
また、超ブラックの顧客であることは間違いありませんので、しっかりと督促しなくてはいけません。督促しなければ入金はなくなるのです。嫌な顧客でした。