社会保険で集団詐欺
消費者金融からお金を借りるときに1番必要な書類は保険証になります。消費者金融は安定した収入のある人を対象に貸付を行っています。
保険証が社会保険証ならその資格を得たと言えます。社会保険証があるということは、ある程度の収入があることの証明になるからです。もちろん、社会保険証を提示してもらい、そこに示された会社に在籍の確認をとります。
ただ、これを逆手に取った詐欺があります。社会保険で集団詐欺をするグループはいくつも存在しています。実際、私が勤務していた消費者金融でもその被害に遭っています。
どういった詐欺かと言うと、まずは詐欺グループの首謀者が適当な会社を設立します。今は1円で会社を設立できる時代ですよね。その会社の事業実態がないのは言うまでもありません。
次に、その辺のゴロツキを集め、保険証を発行していきます。そして、保険証を受け取ったゴロツキたちが手当たり次第に消費者金融からお金を借りるのです。
借りたお金は返しません。消費者金融業者が気づいて督促をかけたときには、もう全員行方不明になっているといった感じです。
保険証を偽造するのではなく、本物の保険証を使うので、保険証のみで貸付している場合には被害を未然に防ぐことはまずできません。
さらに、設立した会社を倒産させれば、もう証拠すらなくなります。悪いことを考える人は本当にすごいですよね。
まあ、消費者金融がスピードを重視するあまり、受け付け審査を簡略化していることが問題ですね。
免許証や住民票を貸付の前に確認しておけば、犯行グループを逮捕することもできるはずです。