いきなり警察を呼ぶと脅す顧客
消費者金融で訪問回収を行っていると、本当にいろいろな人に出会えます。中には、いきなり警察を呼ぶと脅してくる顧客もいました。
訪問先で呼び出しのベルを押します。ドアが開けられて長期延滞者と対面します。名前を確認してから自社名を出し、取立にきたことを告げます。
すると、「今すぐ帰れ。帰らないと警察を呼ぶぞ」と言う人がいたのです。もうビックリです。意味がまったくわかりませんでした。
「何か私がしましたか?」と聞くと、ここにいることが駄目だというのです。頭がおかしいとしか思えませんよね。
もちろん、警察を呼んでもらってもいっこうにかまいません。何もしていないからです。
「警察を呼んでももらっても良いですけど、返済の意思はあるのですか? ないのですか?」と聞きました。
「答える必要はない」
もうこの人には何を言っても駄目なのだと諦めました。もちろん、ただの脅しなので警察が呼ばれることはありませんでしたけど、返済どころか話もできませんでした。
もしかしたら、ヤミ金融のようなところに訪問され、暴力などを振るわれたのかもしれません。その後遺症で、消費者金融の訪問回収にナーバスになっているのかもしれません。
でも、話すらできませんので、真相はわかりません。結局、回収不能債権となりました。
訪問して債務者本人と会えれば、いつも回収ができる、話ができるとは限りません。まったく話が通じない非常識な人もいます。そんな人に当たったときには、その人に腹を立てるのではなく、審査でOkした人間に腹を立てます。