相続放棄を勧めに電話するも遺族から罵声
消費者金融が世間でどれほど評判が悪いかは、ある顧客が自殺したときにわかりました。
消費者金融では顧客が事故や病気、自殺などでお亡くなりになったとき、その親族に必ず連絡をしています。
これは、借金が相続の対象になるからです。このことを知らない人が多く、まずは借金が相続されることを遺族に伝えなくてはいけません。
そして、遺族に相続放棄を促します。借金は相続放棄しなければ、遺族が背負うことになります。それを回避しようというのです。
消費者金融は遺族から債権を回収しようとまでは考えていません。もちろん、遺族が借金を相続して返済したいと言えば大歓迎ですが、無理に相続をさせようとは考えていないのです。
そのため、消費者金融が遺族に連絡するのは、遺族に借金を背負わせないためです。ある意味親切心からなのです。
ところが、親切で連絡しているのに、遺族から罵声を浴びせられることがありました。
自殺した原因は消費者金融にあると言うのです。別に私が勤務していた消費者金融を名指ししてのことではありませんが、消費者金融全体が悪いということです。
どこかに怒りをぶつけたい気持ちはわかりますが、親切心から電話している消費者金融には少しかわいそうな話ですよね。
しかも、悪質業者やヤミ金融とひと括りにされて罵られました。してもいないことで責められるのですから悲惨です。
どうせ説明してもわかってくれないので、黙って聞くしかありませんでした。
死んで返済から逃れるだけでなく、こうした迷惑もかけるのです。借金を返さずに自殺する人は許せません。たかが借金ぐらいで死なないでください。