名義を使われた弟は払ってくれたけど
家族の名義を使ってお金を借りる人は多いです。家族のことはよく知っていますし、身分証明書も用意しやすいですよね。
家族の名義を使って借入れした場合、消費者金融側がそれを見破るのはほぼ不可能だと言っても良いでしょう。来店契約なら見破れるでしょうが、振込や自動契約機では見破りようがありません。
ある顧客の返済が滞り、携帯電話へ督促の電話をしました。いつも返済を遅れる顧客であり、特別変わったことはなかったのですが、そのときは携帯電話に何度連絡しても繋がりませんでした。
まったく連絡が取れないまま2カ月が過ぎ、仕方なく訴訟手続きに移行することになります。
訴訟手続きに移行する前には、必ず勤務先への在籍確認を行います。訴訟の目的は給料の差押になるからです。すでに退職している場合には訴訟はしません。
このときにも在籍確認をしたのですが、本人が電話口に出たのです。しかも、いつも話している声とは違います。不信に思った私が状況を伝えたところ、何とその人はお金を借りたことはないというのです。
そして、お金を借りたのは多分自分の兄であると言うのです。その兄には過去にも同じようなことがあったそうです。
結局、支払いについては名義を使われた弟さんが全額支払ってくれました。消費者金融としては全額回収ができましたので良いのですが、個人的にはその兄に腹が立ちました。
人を騙してお金を借り、その借金を弟に払わせているのです。どうしようもない人間ですよね。