行方不明でも、貸金業者が第3者に話すのは禁止
延滞中の人が知っておいたことが良いのは、たとえ延滞していたとしても、貸金業者が延滞者の家族など第3者に請求したり、借入の事実を話したりすることは禁止されているということです。
特に延滞者が行方不明になっている場合には、貸金業者が延滞者の家族に借入や延滞の事実を話し、協力を求めるということが横行しています。
貸金業者はいかなる理由があろうと、契約者以外に借入の事実を知らせてはいけません。これは法律で決められていることです。
消費者金融業者で勤務しているときには、よく顧客の家族から電話がかかってきました。
「ダイレクトメールを見つけたけれど、あの人借入しているのですか?」や「請求書が届いてたけど、どういうことですか?」などといった感じです。
こういった問い合わせに対しては、すべて「お答えできまえん」としなければいけません。
しかし、残念ながら貸金業者の中には、長期延滞者の家族から連絡があった場合に、借入と延滞の事実を教え、協力を求めるところがあります。
延滞者が行方不明になっていれば、延滞者の家族に尚更協力を求めようというのはわからなくはありません。
悪いのは延滞して行方をくらましている方ですし、その行方を知るために家族に聞くというのは何もわるいことではないと言えます。
しかし、法律で禁止されている以上はそれには従わなくてはいけません。
また、延滞者が後々莫大な金利を請求されることを思えば、家族に事情を話し、家族に代わりに支払いをしてもらうということも決して悪いことではありません。
ただ、契約した本人がその場にいない以上、その契約が本物かどうか確認できませんし、契約した本人の意思を無視して家族が勝手に支払いをするというのも筋が通りません。
延滞者は貸金業者が自分の家族に借入の事実を漏らしたことがわかったときには、しかるべき措置をとることをお勧めします。
また、延滞者の家族が保証人にもなっていないのに貸金業者から請求された場合には、こちらもしかるべき措置をとることをお勧めします。