個人情報に敏感な業界
消費者金融業界ほど、個人情報に敏感な業界はないと思います。消費者金融では、顧客の住所、電話番号、勤務先、勤務年数、所得、家族構成、持ち家か賃貸かなどのパーソナル情報を保持しています。
さらに、そうしたパーソナル情報に加えて、信用情報である借金の件数や返済情報、事故情報なども管理・保持しています。
ここまで多くの個人情報を扱っている業界はちょっと珍しいと思います。消費者金融で保持している個人情報を見れば、その人がどういった人で、どういった生き方をしてきたのかということも、洞察力のある人間ならわかると思います。
それほど多くの個人情報を管理している消費者金融では、当然他の業界とは比べものにならないほど、厳重に個人情報を取り扱っています。
例えば、顧客の家族や親戚などから本人の借金の問い合わせを受けても、一切答えることはありませんし、消費者金融のほうから顧客の情報を誰かに漏らすこともありません。
消費者金融に勤務している社員が、社内で得た顧客の情報を勤務外に誰かに話するということも禁止されています。
他の業界であれば、社内で飲み会があれば、そこで仕事についての話をすることも多いと思いますが、消費者金融の業界では顧客情報がふとしたことで漏れるのを避けるため、飲み会でもあまり仕事の話をしないのが普通です。
信用情報機関を利用するのも、誰が何時何分にどういった情報を照会したのかということまで、細かく管理されていますし、営業時間外での照会業務を禁止しています。
ただ、消費者金融業界ではかなり厳しく個人情報の取扱いには注意していますが、悪い人はどこにでもいますので、個人情報を悪用している人も中にはいることは否定できません。