業界内の常識
消費者金融業界内には、ある常識が浸透しています。それは、どうせ他社からも借りるなら、うちで最大限融資したほうが良い、というものです。
この常識はおまとめローンのもとになる考え方でもあると思います。債務者はうちで50万円借りても、また別のところから50万円借りてしまうのだから、それなら初めからうちで100万円を貸すほうが良いというのです。
これまで、消費者金融業界には過剰融資対策として、年収の10%までしか貸付してはいけないという自主ルールがありました。
年収が300万円の人には、30万円しか貸してはいけませんというものです。しかし、このルールは総量を規制するものではなく、1社に対してのものなのであまり意味はないと思います。
年収が300万円の人に、5社が30万円ずつ貸付すれば、それで貸付総額は150万円になってしまいます。この自主ルール自体があまり意味を持たないということは、誰でもわかりますよね。
しかも、業界内の常識として、どうせ他社からも借りるなら、うちで最大限融資したほうが良い、というものがあります。
それにより、年収の10%までしか貸付しないというのは、業界内では全く守られていません。
借金に手を出した人は、どうせどこからも借りれなくなるまで借り続けるだろうというのがありますので、それなら他社が貸付できなくなるように、始めにうちで高額を貸付してしまおうというのです。
結果、サラリーマンだろうが主婦だろうが、学生だろうがフリーターであろうが、消費者金融はめいいっぱい貸付をしてしまうのです。
これが繰返されると、見事な多重債務者の出来上がりですよね。