貧困問題を解決するべき業界
消費者金融業者に勤めていたとき、なぜ経済的に苦しい人に高金利でお金を貸すのだろうという疑問を持ちながら業務を行っていました。
経済的に余裕がある人は、低金利で銀行からお金を借りて運用し、そして儲けると思います。
でも、経済的に余裕のない人は、低金利でお金を借りることができず、儲けるためではなく、生活するために高金利でお金を借りなければいけません。
これでは、お金持ちはさらにお金持ちに、貧乏人はさらに貧乏人になってしまいます。
お金持ちの人には高金利で、貧乏人には低金利でお金を貸さなければいけない法律ができれば、どれだけ助かる人がいるかと思ったこともあります。
消費者金融業者を利用している人は、それを利用しなければ生活することができないのですが、それを利用することで、とてもたくさんのお金を消費者金融業者に支払わなければいけません。
消費者金融業者にたくさんお金を支払えば、それだけ生活が苦しくなりますので、結局は返済ができずに借金だけが増えていくという構図ができあがってしまいますよね。
低金利でお金を貸せば貸し倒れも少なくなり、取立てにかかる費用も削減することができ、さらに多くの人に貸せるというようなことを、上司に言ったことがあります。
でも、上司からは貧乏人がお金を返すわけがないと言われ、相手にはしてもらえませんでした。
貧乏人だとお金を返さないというのは本当でしょうか。私は、金利が高いから返せなくなってしまうと思います。
改正貸金業法によって貸出金利が引き下げられますが、どの消費者金業者も審査を厳しくすることを宣言しています。
貸出金利が引き下げられるからこそ、より貧しい人にもお金が貸せるという考え方はおかしいでしょうか。負担する金利が軽くなれば、それだけ貧しい人でも返済が可能になるというのは間違いでしょうか。
消費者金融業界とは、貧困問題を解決するべき業界だと思います。