細る消費者金融業界
消費者金融を利用したいというニーズはあるにもかかわらず、法律によってその利用を規制されるというのは、少し変だと思います。
今後は、総量規制によって年収の3分の1までしか消費者金融を利用できなくなるようで、それによって借りられなくなる人が増加するとともに、多くの消費者金融業者の経営が成り立たなくなることが予想されています。
また、将来の規制よりも、現在直面している過払い金返還請求のほうが、消費者金融業者にとっては深刻な問題なのかもしれません。
金融庁の発表では、2008年1月の貸金業者数は半年前の8割ほどになっているとのことで、今後も一層消費者金融業界の縮小が予想されています。
1980年代後半には5万社あった消費者金融は、2008年の1月時点では1万社を切るほどに減少しています。
消費者金融は社会のニーズにあわず衰退するわけではなく、政府によって縮小させられている業界だと思います。
しかし、これまでも政府の規制によって潰された業界はいくつもあり、最終的には消費者金融業者というものは消滅し、銀行がその役割を担っていくのかもしれません。
2009年以降、消費者金融に対して段階的に規制がかけられていきます。そのため、すぐに消費者金融業界がなくなるわけではありませんが、徐々に消費者金融業界は縮小していくと思います。
過払い金返還請求は相手の消費者金融が倒産する前にということがよく言われていますが、みんなが過払い金返還請求を急げば急ぐほど、消費者金融業者の倒産は増えていくのでしょう。