与信は株みたいなもの
消費者金融業界のサービスはとても簡単だと思います。広告を出し、それを見て申し込みをしてきたお客にお金を貸してあげるだけだからです。
実際には与信や回収の技術といったことが経営を持続するためには必要ですが、奥はそれほど深くはありません。しかも、時代はどんどん進みますので、与信判断や回収方法は毎年のように変化していきます。
株は一流のプロがやっても、全くの素人がやっても、結果に差はないそうです。要は運次第で、株が上がるか下がるかを予想することはできないというのです。
消費者金融の与信についても、株とあまり変わらないという人がいます。貸し付けた人が破綻するのか持ちこたえるのかは誰にもわからず、ほとんどが運になるのです。
大手や準大手と呼ばれる消費者金融業者の場合には、借り入れ件数が3件以内で免許証か保険証を持っていれば貸付するという、酷く単純なコンピュータ審査をしています。
大手の消費者金融業者に言わせれば、このコンピュータシステムは長年蓄積したデータに基づくもので、人が審査するよりもはるかに精度が高いそうですが、それが本当かどうかを確かめる術はありません。
多分、人が審査してもコンピュータが審査しても、それほど変わりはないと思います。貸付をした人が、その後どれだけ借金を増やすのかなんてことは、わかるはずがないからです。
破綻するかどうかは、要はその人の性格次第です。払う人は払うし、破産する人は破産します。
また、消費者金融業界が審査を緩めれば破綻する人は少なくなり、厳しくすれば破綻する人が多くなります。多重債務者が破綻するときというのは、もうどこからも借金ができなくなったときだからです。
そう考えると、消費者金融業界というのは、とても新規参入しやすい業界だと思います。