中小零細企業の受け皿
日本政府の金融政策の不手際により、消費者金融が中小零細企業の受け皿になったという意見があります。
小泉政権による構造改革では、内需がまったく伸びなかったと言われています。
超低金利政策によって円安を誘発し、輸出を拡大させる政策がとられたと思いますが、一方では雇用不安を招き、社会保障は崩壊していきました。
バブル崩壊後、多くの企業がリストラを行い、海外に進出していきます。そのため、国内の雇用環境はどんどん悪化して、賃金も上がらないという状態が続いています。そんな環境では内需が伸びるはずはないですよね。
輸出で活路を見出せたのは大企業ばかりです。内需の多い中小零細企業には、厳しい向かい風が吹き荒れることになります。
しかも、銀行はそんな状況下では中小零細企業にはお金を貸しません。そのため、消費者金融業者が中小零細企業の受け皿になったわけです。
多分、消費者金融がなければ、バブル崩壊後、もっと多くの中小零細企業が倒産していたと思います。そして、2006年12月の貸金業法の抜本的な改正によって、今度は消費者金融の貸付を規制していくことになります。
普通に考えれば、貸付け規制でお金を借りれなくなる中小零細企業は、倒産していくことになると思います。景気が良くなれば倒産しないで済むと思いますが、今のところは景気が良くなる兆候はありません。