利益重視で拡大
現代は、10人に1人が消費者金融を利用したことがあるという時代です。もともと、団地金融という言わば地域密着型で営業をしていた消費者金融が、なぜここまで大きくなってこれたのでしょうか。
そこには、消費者金融業界を切り開いていった経営者らの力強い革新があったからだと言われています。
消費者金融業界は、時代のニーズにピタリとあったから、努力をしないでも大きな市場へと成長したというわけではありません。
ここまでの市場を開拓に成功したのには、消費者金融業界をリードしてきた少数の経営者らの発送と努力が大きいと思います。
また、小規模な事業が誕生し、ある程度の基盤ができてくると、次には効率的に利益を上げることを考えるのが企業というものです。
消費者金融でも、初めはお客様第1主義でしたが、次第に利益重視へと変わっていきます。このことはあまり良いこととは言えませんが、どの業界でもどのビジネスモデルでもこうした流れを止めることはできません。
儲からなくては大きくなれず、大きくならなければ、やがて大きなところにお客を引き抜かれて行くからです。近所の小さな商店よりも、遠くても大きなショッピングセンターに人は集まるものです。
個人のお店は値段が高く、サービスの質が悪い。全国展開しているようなお店は値段が安くてサービスも良い。これは本当は正しくありませんが、多くの人がそう思って行動していると思います。
イメージだけの問題ですが、そのイメージがとても商売では重要なのです。
消費者金融業界でもこうした流れは同じで、多店舗展開や機械化を推進していき、公告宣伝費を増やして行くのです。
それによって、消費者金融業界は急成長を遂げるわけですが、その負の遺産として多重債務者が急増したのは、この流れの中では仕方がなかったのかもしれません。
ここからどういった方向を向いて行くのかで、本当にこの業界の質が決まるのかもしれません。