新規参入者はすぐ消える
消費者金融を始めるには、貸金業としての登録を国にしなければいけません。しかし、特に特別な資格がいるわけではなく、新規参入に対する垣根は低いと思います。
消費者金融を始めるのに必要なものは、資金だけです。もちろん全く知識のない人間が始められるわけではありませんが、業界経験が3年もあれば、十分に始めることができると思います。
近年では、過払い金問題や上限金利の引き下げ問題などで、消費者金融業界に新規参入する企業はほとんどいませんが、それ以前は結構多くいました。
消費者金融業は新規参入しやすい業界であり、収益も高いということで、新しく始める人たちが多くいましたし、ヤミ金融からの鞍替えをすることも多かったと思います。
しかし、新しく始めた消費者金融業者の多くが、2?3年のうちに廃業をしているという現実があります。実際に始めてみたが、思うように儲からなかったということですね。
これは、消費者金融業界では、大手や準大手しか生き残れない体質にあるからだと思います。
消費者金融を初めて利用しようと考えた人は、知名度のある大手や準大手から借入れをします。大手や準大手に融資申し込みをしても借りられないときに、やっと中小の消費者金融に申し込みをするのです。
大手と準大手で5から7社ぐらいになってしまいますので、中小の消費者金融業者には破綻寸前の人からしか融資申し込みがないということです。
新規参入した消費者金融業者では、貸付する相手が全て破綻寸前の多重債務者になります。お客に破産されたように、自分たちも資金提供者に対して破産を申し立てるしかないですよね。
現状を考えても、今後新しく消費者金融業界に参入する企業や個人事業者はいないと思います。そうした状況が、この業界にとって良くないということは、当然ですよね。