ムハマド・ユヌス氏
ムハマド・ユヌス氏とは、グラミン銀行を設立して、バングラデシュの農村で貧困層に無担保融資を続けた人になります。
私は、将来の消費者金融業界が歩む道は、彼が示した道に他ならないと思います。
ムハマド・ユヌス氏は、2006年にノーベル平和賞を受賞しており、アジアのノーベル賞といわれるマグサイサイ賞をはじめ、数々の賞を受賞しているとても功績のある人です。
1983年にグラミン銀行を設立したムハマド・ユヌス氏は、この銀行を貧困層のための銀行と位置づけます。
銀行はお金持ちにしかお金を貸さないというのが世の中の常識なので、これは画期的な考えになります。
ムハマド・ユヌス氏が用いた手法はマイクロクレジットというものです。
これは、小売業や工芸、畜産、農産物の加工など、小さな事業を興すために必要な数ドル、数十ドルを、資産や土地などの担保を持たない貧しい人に貸し付けるというものです。
これまで、貧困層は高利貸しからしかお金を借りることができず、稼いでも稼いでもそれが高利であるためにお金が手元に残りませんでした。
結局、返済が苦しくなってまた高利貸しから借りるという悪循環に陥り、多重債務者となって破綻するしかなかったのです。
これは、ずばり日本の消費者金融の利用者とまったく同じですね。ムハマド・ユヌス氏は、この悪循環を断ち切り、貧困層が自立できるようにサポートしていったということです。
このムハマド・ユヌス氏の手法こそが、消費者金融業者が目指す道ではないかと思います。