身元保証は相続されない
一般的な保証契約については、保証人が亡くなればその遺族が相続をするか相続放棄をするかになります。
保証人の遺族が相続放棄の手続きをしなければ、自動的に保証契約は遺族に継続されるということです。
ただ、身元保証契約については、保証人の遺族には相続されないと考えられています。
民法では被相続人の一身に専属したものは、相続されないと定められています。
いろいろなケースがありますので、すべてがすべてとは言えないかもしれませんが、身元保証契約は相続されないとする裁判所の判例が一応あります。
身元保証契約は保証人と身元本人の強い信頼関係を基礎とすることから、一身専属的性質になるという判断を裁判所では下しているのです。
相続する人と身元本人が面識もなければ名前も知らないということはよく起こります。身元保証契約が相続されるようだと、トラブルが発生するのは目に見えますので当然な判断ですよね。
身元保証契約では、保証する範囲が予想以上に大きくなる可能性があり、身元保証人と身元本人にはそれなりの間柄が必要です。
それだけ、身元保証人になるというのは重い責任を負うと言うことなので、軽はずみには契約できるものではありません。