過払い金返還請求で任意和解する
過払い金返還請求通知書を送り、貸金業者から連絡があると、いよいよ和解交渉になります。初めはゼロ和解や過払い金の半額程度の和解を提案されると思いますが、そういった明らかに貸金業者に有利な和解は断りましょう。
そこで断ったからといって、交渉決裂というようなことにはなりませんので、安心してください。訴訟になって損をするのはこちらではなく、貸金業者のほうなので、必ず和解条件を上げて再び提案してくると思います。
貸金業者は、よく訴訟になれば費用や時間がかかり、今和解するよりも損ですよ、なんてことを言ってきます。しかし、訴訟になれば圧倒的にこちらのほうが有利な判決が下されますので、訴訟になっても良いという意思表示をしておくのも手です。
和解交渉では、満額こちらの請求した金額で和解できることはありません。相手も仕事でしていますので、減額できなければ仕事放棄になるからです。
弁護士や司法書士が過払い金の請求を代りにした場合には、過払い金利息を除いた過払い金元本で和解することがほとんどです。
しかし、ここから成功報酬や着手金、事務手数料などが差し引かれますので、実際に受け取る金額は過払い金の7割から8割程度、もともとの過払い金額が数十万という場合には、マイナスということもあります。
それを考えると、直接和解交渉をする場合では、過払い金元本の7割から8割程度で和解できれば、納得できるのではないでしょうか。
時間や手間をかければ取り戻せるお金も多くなるかもしれませんが、適当なところで見切りをつけることも、和解交渉においては大切です。
訴訟になればさらに有利な和解や判決を引き出すことはできますが、やはり訴訟は手間で時間もかかります。それよりもさっさと任意和解したほうが得だと思います。