任意整理で過払い金が発生
破産や民事再生法の申し立てではなく、貸金業者の1社1社と和解交渉をしていくのが任意整理になります。
任意整理は言葉の通り任意に債務を整理するという意味で、対象とする貸金業者を選ぶことも可能で、非常に自由度の高い債務整理だと言えます。
弁護士は任意整理を進めていく中で、当然のように過払い金のことを頭に入れて行動します。任意整理には、過払い金返還請求を含んでいるのが普通です。
過払い金返還請求だけをする人もいますが、多いのは任意整理の中で過払い金返還請求をするケースだと思います。
任意整理では、取引のある貸金業者に過払い金があるかないかの確認を始めに行い、過払い金がある貸金業者に対しては過払い金返還請求をしていきます。
そして、過払い金が発生していない貸金業者に対しては、過払い金返還請求で過払い金が入ってから返済すると伝えておくのです。
貸金業者に払ってもらった過払い金は、残りの借金の整理に使われます。このとき、残った借金よりも過払い金のほうが多ければ、残った借金を全て清算します。
そこでも過払い金が残るようだと、過払い金が本人の手に渡ることになります。もちろん、弁護士費用の支払いが全額済んでいない場合には、それは先に差し引かれるのが普通ですが。
任意整理は過払い金を利用して行うというのが、現在では常識となっていますが、過払い金の返還請求に時間がかかった場合には、任意整理にかかる時間も半年や1年になることもあります。