取引履歴の開示請求
過払い金をもらうためには、まずは取引履歴の開示請求をする必要があります。取引履歴の開示請求というと、なんだか難しく聞こえるかもしれませんが、要はこれまでに返済した内容や、受けた融資の履歴を貸金業者に出してもらうだけです。
取引履歴の開示請求は、現在取引がある貸金業者だけでなく、過去に完済して今は取引がない貸金業者に対しても行います。
過払い金が発生していそうな貸金業者だけではいけないのかと、思う人もいるかもしれませんが、後々のことを考えた場合には、取引のあった全ての貸金業者に取引履歴を出してもらうのが良いと思います。
それに、取引履歴の開示請求は何も過払い金が前提というものではなく、それを請求したからといって特に問題は起こりません。
自分の個人情報をその情報を管理している会社から引き出すだけなので、別に問題はありませんよね。レンタルビデオ屋さんに、これまでの自分のレンタルした履歴を出してもらうのと、なんら変わりません。
過払い金の請求に関係なく、自分がこれまでどれだけ融資を受け、どれだけお金を返してきたのかを知ることや、または自分が返済してきた情報が本当に正しく記録されているのか確認することは、別に悪いことではありません。
また、貸金業者は個人情報保護法によって、利用者に対して取引履歴の開示義務を負っています。平成17年7月の最高裁判所の判決においても、そのことは確認されています。
そのため、取引履歴の開示請求は法的にも認められた権利であり、貸金業者は当然それに応じる必要があるのです。
貸金業者から開示された取引履歴をもとに、過払い金の金額を計算します。過払い金がいくらかわからなければ、返してくださいとも言えませんので、1番始めに取引履歴の開示請求をするのです。