特定調停後に過払い金が発覚
長年借金を払い続け、これ以上は無理と判断して、特定調停を申立てること人はたくさんいます。特定調停とは、裁判所を介入させて貸金業者と和解するというものです。
特定調停は自分で申立てることができるもので、法律知識が必要なく、大変手軽にできるということで人気があります。
また、特定調停の費用は印紙代と郵券ぐらいで、弁護士に頼むと数十万円かかることを考えると、とても安いと思います。
特定調停では、予め貸金業者に利息制限法で定める上限金利内で再計算させ、そこで算出された残額を正式な借金として和解します。
特定調停での残額を決定する引き直し計算と、過払い金返還請求時に行われる引き直し計算は、意味もやり方も同じです。
ところが、特定調停においては、全取引の開示を求められているにもかかわらず、途中から開示した取引履歴を全取引履歴と偽る貸金業者が大勢を占め、特定調停で和解した人の中には、過払い金が発生している人がたくさんいるのです。
特定調停をしてすでに返済を終えた人も、まだ返済途中の人も、自分の記憶を辿ってみることが大切です。
特定調停で貸金業者から出された計算書は、本当に初回からの計算書だったでしょうか？
もし、もっと前から取引していたはずだが、貸金業者にはこれが全取引だと言われてそのときは納得してしまったという人は、過払い金がもらえるかもしれません。
特定調停後の過払い金返還請求は、自分でもできないことはありませんが、貸金業者からの抵抗が激しくなりますので、できれば弁護士や司法書士に頼んだほうが良いと思います。
