名義貸しでお金を借りまくった人の最期とは?
いろいろな人が消費者金融に借りにきますが、中にはルールを逸脱する人がいます。
これはタチが悪いなと思ったのは、次々と勤務先の人を紹介した人です。新しい申込者を紹介してくれるのはありがたいのですが、その実態はたんなる名義貸しでしかありませんでした。
私が勤務していた消費者金融では、既存顧客が誰かを紹介してその紹介された人が契約に至ると、即金で1万円を紹介者にプレゼントしていました。
1万円もと思う人もいるでしょうが、1人の契約者を獲得するのにとんでもない広告費を使わなくてはいけませんので安いものなのです。
その人は、自分の増額融資が断られると、勤務先の人を連れて来店します。勤務先の人は多重債務者ではありませんので、必ず契約に至ります。
その人は、勤務先の人を紹介するたびに1万円ゲットになりますよね。
それだけなら全然かまいません。紹介者には1万円をプレゼントするのは不本意でも何でもないからです。
ところが、紹介された人の返済を、どうも紹介者の人がしているふしがあったのです。紹介された人が延滞して連絡してみると、「○○さんにお金は渡してあるから、そちらに連絡してください」と言われます。○○さんは紹介者です。
早い話が、紹介されて契約していた勤務先の人たちは、名義を貸していただけだったのです。
この人は、勤務先の人に迷惑をかけないから名前を貸してほしいと頼んでいたのです。借りたお金からいくらかの名義使用料を支払っていたのでしょうね(紹介料の1万円を渡していたのかも)。
最終的には、この人は債務整理をしました。そのため、この人が紹介した人もすべて回収不能となり、大損害となってしまいました。
それだけならまだしも、この人は長い間返済していましたので、過払い金の返還請求をしてきました。
多額の紹介料を支払うは、紹介された人が回収不能になるは、さらには過払い金を支払うはで、本当に最悪な人でした(過払い金は本来この人のものですけど)。